いま読まれている記事

「セガと任天堂の戦い」を記したノンフィクション小説が海外でドラマ化決定。90年代アメリカで任天堂に挑んだセガの栄光と転落描く

article-thumbnail-181129f

 アメリカの映画配給会社Legendaryが、90年代のセガと任天堂のゲーム機戦争を描いたノンフィクション小説「Console Wars: Sega, Nintendo, and the Battle that Defined a Generation」(邦題 セガvs.任天堂 ゲームの未来を変えた覇権戦争)のドラマ化に着手した。海外メディアNerdistが報じている。

「セガと任天堂の戦い」を記したノンフィクション小説が海外でドラマ化決定。90年代アメリカで任天堂に挑んだセガの栄光と転落描く_001
(画像はAmazon | セガ vs. 任天堂――ゲームの未来を変えた覇権戦争(上)より)

 原作となる「Console Wars」は、2014年に発行されたブレイクJ.ハリス氏のノンフィクション小説だ。1990年代にアメリカのゲーム市場の90%を独占していた任天堂に対するセガの挑戦と成長、そして転落を描く。

 寡占状態のアメリカゲーム市場で、型破りな販売・広告戦略を使ってセガを一挙に任天堂と並び立つ存在へと導いたトム・カリンスキー氏を中心人物に置き、セガ本社の中山氏や任天堂、ソニーの動向といったゲーム業界の情勢を、テクノロジーではなくビジネスの観点で俯瞰している。

「セガと任天堂の戦い」を記したノンフィクション小説が海外でドラマ化決定。90年代アメリカで任天堂に挑んだセガの栄光と転落描く_002
(画像はセガ公式Twitterアカウントより)

 ドラマ版「Console Wars」は「キングコング:髑髏島の巨神」、そして映画版「Metal Gear Solid」のジョーダン・ヴォート=ロバーツ氏がディレクターを務め、マイク・ロソリオ氏がパイロット版制作を務める。また、Point Grey Picturesからセス・ローゲン氏とエヴァン・ゴールドバーグ氏、ジェームス・ウェイバー氏らが監督となる。

日本人開発者は海外メディアの言葉を気にしすぎ? 『セガvs.任天堂』著者含む“日本のゲーム史を記した男たち”が語る、日本のゲーム業界の今

 2014年にセス・ローゲン氏とエヴァン・ゴールドバーグ氏のコンビが「Console Wars」の映画化に着手したことが伝えられていたが、こちらはこれまでに続報がないままだった。今回のドラマ化ではこのコンビもクレジットされているが、最終的に映画化ではなくドラマ化という形になったのか、あるいは映画化計画も進行しているかは伝えられていない。

 もともと本書は映画化を視野に入れており、2014年に発表された映画もそのひとつだった。発表から4年間音沙汰なしということで頓挫したかとも思われたが、小説自体が長編ということもあり、ドラマ化に適した作品だと方針を転換したのかもしれない。

 原作者のブレイクJ.ハリス氏は、ドラマ化の発表に喜びの声を挙げている。セガと任天堂がかつてアメリカ市場で起こしたコンソール戦争を映像で楽しめる日を心待ちにしたい。

文/古嶋誉幸

関連記事:

吉田直樹×マイディー FFのドラマ化という前代未聞の偉業と人生の中でのオンラインゲーム【FFXIV 光のお父さん:対談】 2017年6月1日 20:00

実写版『アイドルマスター』を3周した男の告白、私たちは既に「アイマスKR」の登場人物だったのです──過酷なアイドル・サバイバルの裏で崩壊する“第四の壁”

著者
「セガと任天堂の戦い」を記したノンフィクション小説が海外でドラマ化決定。90年代アメリカで任天堂に挑んだセガの栄光と転落描く_003
一日を変え、一生を変える一本を!学生時代Half-Lifeに人生の屋台骨を折られてから幾星霜、一本のゲームにその後の人生を変えられました。FPSを中心にゲーム三昧の人生を送っています。
Twitter: @pornski_eros

本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ている場合がございます

新着記事

新着記事

ピックアップ

連載・特集一覧

カテゴリ

その他

若ゲのいたり

カテゴリーピックアップ